表皮から連続してできる袋状の良性腫瘤で、中に角質が溜まっています。
角質がどんどんたまってきたり、感染を起こしたりすると、破裂して特徴的なにおいのある粥状の内容物が出てきます。

治療

赤みや痛みを伴った炎症性粉瘤の場合は、まず炎症を抑える治療を行います。
触ってまだ腫瘤が硬ければ、抗生剤の内服で様子をみます。
抗生剤内服で炎症が収まるケースもあれば、そのまま腫れが続いてブヨブヨとしてきたり自壊して排膿したりするケースもあります。
ブヨブヨとしてきた場合、内容物が十分に軟らかくなってきているため、クリニックで切開排膿し、腫瘤の中を洗う処置を行います。
家で排膿してしまった場合でも、同様に洗浄や追加切開処置が必要です。炎症が収まって、切開創が上皮化するまで軟膏処置を継続して炎症に対する治療は終了です。

ただし、これは根治術ではありません。
切開処置を行っても、内容物を排出させただけで粉瘤の袋は残っているため、炎症を繰り返すことがあります。
根治させたい場合、手術で袋ごと切除します。
炎症が起きているときは手術の縫合層がきれいにつかないため、炎症の治療後、炎症が収まっているときに後日切除術を行います。